10,ランキング戦

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~優紀~ 龍のお人好しが作動して 自分自身でも何時ものように心の底からあの嫉妬という黒い塊がでてくると思った。けど、俺の心はぽわわーんと平和だった。 自分でも、びっくりして つい胸に手をおいて考えてしまった。 けど、春の日溜まりのように心は爽やか。 ついさっきは、夏の嵐のように乱れていたのに。 優紀は、幼さの故に 「恋」と「愛」の違いを理解してなかった。いや、今もしてないだろう。 しかし、今彼の心は、気持ちは「恋」から「愛」に変わったのだ。 ただ、ただ 愛しくて自分の事より相手の幸せを願ってしまう「愛」に。 彼は、少なからず大人に近づいたのだ。 ‥‥‥穏やかだ。こんなに気持ちが穏やかなのは久しぶりかもしれない。 戸惑う気持ちもあるが嫌ではない。 フッ と笑いがこみあげる 同じ今日の自分なのに数時間前の自分が凄く幼くみえるから。 今度は、フハッとさっきより勢いよく笑いがでる。 今日は、良い日だったなぁと思って。 そして、今まで龍にしかしてこなかったとびきりの笑顔で 「うん、皆でやろっか。」 そう、周りに問いかける。
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