4144人が本棚に入れています
本棚に追加
「定さん…貴方は運命を信じますか?」
いつもの俺なら、馬鹿にしたかも知れない…そんな言葉がサラから飛び出した…
だが、彼女の目が表情があまりに真剣だったから、真面目に答えた…
「わからないな…いや、正直信じたくないな…俺はさ、今の状態が俺の運命だとしたら、仕組んだ奴をぶっとばしたい位だからな!」
「…そうですか…」
…チリーン…
不意に鐘の音が響いた…
「…なら、変えてみますか?あなた自身の手で…」
「えっ…」
「肉親を失い、彼女を失うという間違った運命を正しに…」
「チョット待て!それは一体どういう事だ!!大体、何でサラがその事を知ってるんだ!!!」
「…真実を知りたいなら…
今の運命を変えたいなら…
そのため過酷な宿命を受け入れるなら…
夜中零時に再びここに来て下さい…
その時には私が知る全てをお話しします…」
「おい!」
チリーン…
鐘の音がまた聴こえた…
今度ははっきりと…
…そして、俺の眼前にいたはずの彼女の姿はいつの間にか消えていた…
(一体なんなんだよ…これは…)
「チクショウーーーーー!!!」
俺は思わずそう叫んでいた…
最初のコメントを投稿しよう!