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出席を取り、先生が職員室へ戻っていくや否や翔輝が僕の所にやってきた。
「おい!今年の俺たち、かなり恵まれてるぞ。」
「どうした。今年から高校二年生だけ週休七日制でも制定されたのか。」
「んなわけあるか。入学生だよ入学生!」
入学生?
「今年の高一か?それがどうしたんだよ。」
「女子のレベルがやべえんだよ。」
「なんだ女子のレベルって。RPGか?そりゃ勝てないな。最初の村でレベル上げを怠ったのが仇になったか。」
「お前、分かっててやってるだろ…」
御名答。
「つまり今年の一年生女子は容姿の平均レベルが高い、と。」
「そうそう、分かってんじゃねぇか。でもそれだけじゃねえ。中でもびっくりするぐらいの上玉が一人いるんだよ。」
なんだか小悪党みたいな台詞だなあ。
「そいつが半端じゃないんだよ。入試をトップで合格して入学したらしいんだが、もう芸能人もびっくりのルックス。噂じゃ中学の頃、テニスの中学生全国選抜に選ばれたって話もある。頭脳、容姿、運動神経。どれをとっても完璧。なかなかお目にかかれるもんじゃないぜ。」
いるんだよなあ、そういう人間って。
僕の妹もそうだった。
ProではなくAlmighty
突然変異の天才
天才とは1%の閃きと99%の努力
つまり凡才は天才に追いつけないという事だ。
凡才に天才の思考など理解できないし、天才に凡才の思考を理解できるはずもない。
所詮は主観なのだ。
その点で、僕は世界で一番、彼女と《他人》だった。
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