悪夢 しすたー

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「なぁ、今からその子のいる教室に行って見に行こうぜ。」   「遠慮するよ。」   「どうしてさ。いま学校中で話題の女の子だぞ?見て損はないさ。」   「僕は好みの女の子のタイプってのを持ってないが、その逆なら持っていてね。」   「なんだ?」   「天才さ。」   さてと、ロッカーの整理でもしておこうかな。 そう思って立ち上がった。 それと同時に教室の扉が開いた。     「まじかよ…見に行こうと思ってたのに向こうから来てくれるなんて…!」   僕は、僕はいま何を見ている? 教室だ。扉だ。そして、 違う。そんなはずがない。 これを避けるため、僕は考えうる全てを考慮してこの方法を選んだはずだ。 なのになぜ?何故?ナゼ? …なるほど これが違いか。 99%しか出せない僕と+1%を出せる彼女との決定的な1   分かっていたのに、なあ   まったく 「まったくアホらしいな、僕は。」         「久しぶりだね、お兄ちゃん。」
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