978人が本棚に入れています
本棚に追加
「なぁ、今からその子のいる教室に行って見に行こうぜ。」
「遠慮するよ。」
「どうしてさ。いま学校中で話題の女の子だぞ?見て損はないさ。」
「僕は好みの女の子のタイプってのを持ってないが、その逆なら持っていてね。」
「なんだ?」
「天才さ。」
さてと、ロッカーの整理でもしておこうかな。
そう思って立ち上がった。
それと同時に教室の扉が開いた。
「まじかよ…見に行こうと思ってたのに向こうから来てくれるなんて…!」
僕は、僕はいま何を見ている?
教室だ。扉だ。そして、
違う。そんなはずがない。
これを避けるため、僕は考えうる全てを考慮してこの方法を選んだはずだ。
なのになぜ?何故?ナゼ?
…なるほど
これが違いか。
99%しか出せない僕と+1%を出せる彼女との決定的な1
分かっていたのに、なあ
まったく
「まったくアホらしいな、僕は。」
「久しぶりだね、お兄ちゃん。」
最初のコメントを投稿しよう!