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あたしは猪瀬が帰って来る直前まで、泣いていた。
泣きながら少し眠ってしまったらしい。
彼女の夢を見た時と同じように悲しい夢だった。
夢の中で猪瀬は…19サイの子と仲良く歩いてて幸せそうにしてた夢を見てた。
イノッチ…あたしここに居るんだよ?
あたしの事、好きって言ってくれたのは
ウソだったの…?
あたしにとってそれは夢に見るまでショックなものだった。
「愛…菜……愛菜」
猪瀬はあたしの頭を撫でなでた。
あたしは起き
「触らないで…」
そう、呟いた。
「………ごめん…」
「残してたんだね……保護するくらい大切だったんだ」
「消すから、怒るなよ…」
消せば済むと思ってる訳?
「……消せば済む訳じゃない」
もう…信じない。
何も。
"好き"とか"愛してる"
って言った
アナタの言葉…もう信じない。
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