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雪兄はおっとりしていて、優等生タイプ。俺はどっちかと言うと体育会系で明るくて活発で…
「いつまで笑ってるんだよ!」
笑いが止まらない雪兄に雑誌を突き返す。
「だっ…だってさぁ…」
やはり笑いが混じっていてうまく喋れてない…。
「だって、なんだよ!」
「大恋愛って…」
雑誌に書かれていた言葉だ。雪兄は笑いながら続けた。
「大恋愛だよ!?こんなお子様の…」
俺の顔を見上げてまた吹き出している雪兄。
「…何だよ…」
膨れっ面で雪兄を睨み返す。
「こ~んなお子様の柳に…大恋愛なんて!笑わずにはいられないよ~っ!!」
カッチーン。
あ…あったまきた!!
「お子様って何だよっ!大恋愛がそんなにおかしい!?それにっ!俺にだって好きな人位いるよっっ!!」
「え…?」
キョトンとする雪兄。
「俺はっ!…俺は薫先輩が好きなんだっ!!」
……そう、俺、『冬 柳(ハルノマエ リュウ)』は超短気なのである。
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