*ハジマリ*

3/3
前へ
/85ページ
次へ
雪兄はおっとりしていて、優等生タイプ。俺はどっちかと言うと体育会系で明るくて活発で…  「いつまで笑ってるんだよ!」 笑いが止まらない雪兄に雑誌を突き返す。 「だっ…だってさぁ…」 やはり笑いが混じっていてうまく喋れてない…。 「だって、なんだよ!」 「大恋愛って…」 雑誌に書かれていた言葉だ。雪兄は笑いながら続けた。 「大恋愛だよ!?こんなお子様の…」 俺の顔を見上げてまた吹き出している雪兄。 「…何だよ…」 膨れっ面で雪兄を睨み返す。 「こ~んなお子様の柳に…大恋愛なんて!笑わずにはいられないよ~っ!!」 カッチーン。 あ…あったまきた!! 「お子様って何だよっ!大恋愛がそんなにおかしい!?それにっ!俺にだって好きな人位いるよっっ!!」 「え…?」 キョトンとする雪兄。 「俺はっ!…俺は薫先輩が好きなんだっ!!」 ……そう、俺、『冬 柳(ハルノマエ リュウ)』は超短気なのである。image=223834385.jpg
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

468人が本棚に入れています
本棚に追加