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「実はね」
愛のお母さんから話を聞くないなや、愛と俺は走ってホテルを出てタクシーに乗り込んだ。
『アラン君が日本を発つの!急に仕事が入ったみたいで…開場からそのまま空港に』
アランはプライベートジェット機で来日した。だから帰りも同じだろう。
離陸時間がわからない…アラン。もう一度君と話したい。
俺達はタクシーで何も話さなかった。
お互いの手を握りしめたまま、早く空港が見えてこないか、お願いだから間に合ってほしいという気持ちを、痛いほど分かっていたからだ。
空港に着くとタクシーから飛び降り、中にはいると空港関係者が誘導してくれた。
きっと愛のお母さんが手配してくれたんだろう。
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