序章 「旅人」

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「まだ電気は生きてるのか……十分貴重な遺跡だよな……」 独り言を呟きながら青年の手に炎が集まる。 「そこでこそこそこっち見てるのは誰だ!!」 青年は振り返り手に集まった炎を壁へと投げる。 そのままでは壁に当たるだけだが、壁向こうへ届くように動きが変わっていく。 それには隠れていた人物もたまらなかったのか、横へ飛び出す。 それを見た青年は手を少し払うようにして炎の弾を消す。
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