勇の記憶

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「理由はズバリ美遊ちゃんの為だな。」 勇が本気で甲を殴ろうと拳を振り上げる。 「よーし、わかった。まずは落ち着け。 でも、本当に美遊ちゃんの為なんだ。」 「詳しく話せ。」 「美遊ちゃんの調子がちょっとな… それで、勇に美遊ちゃんを診てもらおうと思ってな。あ、因みにこれ確定だから。」 「な!?俺に内緒でなに決めてんだ!!」 「えっ?今言ったじゃん?」 「全くだな。」 さも当然のように首を傾げながら言う美遊と甲。 「いや、お前ら俺の予定とか無視ですか…」 呆れ気味に肩を落としながら勇が言った。 「当たり前じゃん、今更なに言ってんの? 勇君って実は馬鹿?」 「お前にだけは言われたくないな…」 「まぁそんなことより早速勇くんの家にレッツゴー♪」 そう言って美遊は歩き出した。 「ちょっと待て!おいこら、美遊!」 先に歩き出した美遊を追って勇も歩き出した。
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