別れ

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『ごめんなさい…』 口にすると何て薄っぺらい言葉であったろう。 それでも、あたしは言わずにはいられなかった。 『ごめんなさい…』 まるで時を戻す呪文のように、あたしは謝罪を繰り返した。 赤かった空は、濃紺に飲み込まれそうになっていた。
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