プロローグ

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    魂の休憩所の役員は、魂の疲れを癒し、次の器(肉体)に宿させる仕事を担っている。ウォンもそのひとりだ。  彼の担当する魂は、「大樹の泉」という泉のほとりへ導かれることになっている。  ソファに寝転んでいた彼は、大きく瞬きをして眠気を払った。気だるそうに起き上がると、低く呟く。 「――来たな」  大樹の泉に魂が到着すると、なんとなくそれが分かるらしい。体を軽くほぐし、彼は住み処を後にした。   
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