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「わかりました。今は紫乃先生だけに話しておきます。絶対に他の人に言わないでください。もし言ったら自分は紫乃先生を消さないといけなくなるので」
「・・・・・・・・・・・・わかったわ。それほどまでに重要なことを聞くんですから、覚悟はあります。話してください」
紫乃先生からのオレに対する真剣な眼差し。どうやら本当にオレの正体などを聞いておきたいみたいだ。
そこまでされたら、オレも言わないといけない。オレは一旦深呼吸をしてから紫乃先生に説明しはじめた。
「まずは自分と梓さんの関係ですけど、昔に少しの間だけですけど一緒に暮らしていたんです」
「そうなのよ。なんでそうなっていたのかは私から言わせてもらうわ」
梓さんはそう言ってオレの方を向いて、自分が喋っても良いのかを確かめてくる。オレはただ頭を縦に振って了承の意を示す。
梓さんはそれを確認してから再び話を続ける。
「蓮君のご両親は私の昔からの友人だから私達はよく会っていたの。その時の蓮君はまだ幼くてちょうど私の娘の優里とよく遊んでいたわ。ある日蓮君のご両親である悠紀(ゆうき)と香恋(かれん)は王室警護の仕事をしているため、私に蓮君を預かってほしいって言ってきたのよ
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「アズちゃん!!私達今日はさすがに蓮を連れて仕事場に行くわけにいかないから一日だけ面倒見てもらえないかな?」
「別に今日はどこも出かける用事はないから大丈夫よ。でも香恋と悠紀も王室警護の仕事も大変ね。休みもほとんど無いじゃない」
先程私に蓮君の面倒を頼んだ香恋とは蓮の母親、悠紀は蓮の父親である。二人とも超が付くくらい親バカだった。
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