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王室が襲撃されたニュースを見た時から数日が過ぎようとしていた。今だに悠紀と香恋のことは何もわかってはいない。
私や蓮君は二人が無事でいることを心から願っていたが、数日が過ぎて何も連絡が無いと二人はもう帰ってこないかもしれないっていう気持ちが強くなってきていた。
ポンッ!!
そんな時に二人が向き合って座っているちょうど真ん中に一枚の封筒が現れてきた。
いきなりのことで驚きはしたが、とりあえず中身を確認してみないと何もわからないままなので、梓が開けて中身を確認する。
封筒の中には手紙が二枚と、悠紀と香恋がいつもしている指輪が二つ入っているだけだった。
指輪が送られてきたのにはかなり驚いたが、もしかしたらこの手紙は二人からもしれないと思い、急いで手紙に目を通してみる。
手紙に目を通した私はしばらくすると気持ちを抑え切れずに自然と涙を流していた。
傍にいた蓮君は手紙には何が書いてあるのかがわからないため、私が泣き始めた意味がわからない。
私の手からスルリと落ちた手紙を拾って内容を確認する蓮君。
どうやら、この手紙は王室からの手紙であることが手紙の下の方にあるハンコから確認することができたみたい。
蓮君はゆっくりとその内容を声に出しながら確認し始める。
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