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「はい、その日珍しく僕は寝坊してしまって。学校に必死で走っていました」
「はいはい、それは又危険ですね」
「……道角を曲がったその時、目の前で子犬が車に轢かれそうになっていて、僕は命懸けで子犬を助ける為に、道路に飛び出しました」
「へぇ、ではその時にアナタが轢かれて、亡くなった訳ですね?」
「いえ、違います」
「……はい?」
「その後、助けた子犬に吠えられて、驚いて後ろに転けてその時に、運悪く小石が頭に当たって、死んじゃったんです」
まさかアソコで死ぬとは思いませんでした。っと笑う青年に、死に神は溜め息をつきながら、思った“コイツは本当に、ドジで可哀想な奴”だと。
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