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「暴力も、権力も。所詮力は力でしかない。知らしめ、見せしめ………それで少しでも理不尽を抑制出来るなら、我々はそれを執行する」
エルファリスは、キュ……と拳を握り締めて一度視線を伏せると再び戻す。
「その為の犠牲は………小さなものでしょうか………?あてられた当人やその周囲には、黙認を強制するんですか?………それは、横暴な理不尽とは違うと………?」
「世の中は皮肉だよ。大きな理不尽を抑える為に小さな理不尽を振るう………そう………痛みを伴わない教訓には意義がない………著名な言葉だ………そういう事だろう?」
「振るう側と振るわれる側………それが逆転した時、あなたは………」
「必要ならば受け入れるまで………但し、非合法組織と警察とは対等ではない………マフィアは面子と恩讐の組織………それを覚えておくと良い」
「そんな横暴………私は許しません………!」
「ほぉ………?」
スィ――と、ランフォードは眼を細めた。
「警察とマフィアが対等でないのは当然だと思います。同じじゃないです………私達は………でも………」
「………」
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