第五章:「帰還!集結?!イグレシオンの剣達」

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 アンダーテイカーは眼を見開いた。  全身を駆ける“死”の鼓動  抜刀されたムラクモの剣は、アンダーテイカーの胴を両断し――  オフィーリアがそれを止めた。  それこそ瞬間移動で現れたが如く速度で。  ムラクモは、僅かに口端をつり上げた。 「姑息とは………我も命がけだったんだがな?」 「上段に構えとらせて、二撃目のない全身全霊の一撃を放たせる………まぁ、今のコイツに出来んのはそれが限界やったかもしれへんけどな………!」  ギリギリと競り合って、ムラクモは大きく背後に跳んで間を取った。  一つ振り払って片刃の剣を鞘へと納める。  ポタ………と。  その足元に落ちる血液。 「斬らせるつもりはなかったんだが………それもさすがと言った所か」  見れば、僅かだが右の肩口が裂け、血が滲んでいる。  掠めた  アンダーテイカーの剣が  ふん………と  オフィーリアもアラストルを振り払って、空いた手を腰に当てる。 「………で、どないすんねん?如何に『修羅』言うたかて、こない挨拶廻りみたーな場で俺等相手に最後まで斬り合いするんか?」  ふぅ………と  ムラクモは一つ息を吐いて、自社のビルを見上げた。  鎮火はどうにかなったのか、炎の赤は見えない。  今だ黒煙は上がってはいるが―― 「今はここで終いだ………これ以上は無意味」  そうと  ムラクモは二人に背を向けた。 「強者がいれば、是非に剣を交えたくなる………その機会を待つ………」  それだけ言って、ムラクモはその場を後にしたのだった。
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