第五章:「帰還!集結?!イグレシオンの剣達」

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 ――特殊『E.S.P Destruction』徹甲弾――  その名の通り、『昏きもの』の“能力”――と言うよりは『霊気』そのものを問答無用で貫通・破壊する銃弾で、この『イグレシオン』署へ異動となる少し前に実物を目にした事があった。  世界的軍事兵器産業の有力企業が研究・開発したモノらしいが、その成分解明の為にシェイカーが独自ルートで手に入れた代物だったりする。  それこそ、そんな銃弾の存在自体が定かでない上にそうそう簡単に手に入るモノではい。  ソレを  ここに来る前、一定範囲の空間効果アイテムとして粉末にしたモノを署でテイラーに渡しておいた。  元々は敵の『昏きもの』の“能力”に対する秘策だったりする。  自身も、その徹甲弾を仕込んだマガジンを持っているが、それこそ最奥の手である。  さておき  チキ――と  シェイカーは再度、ビストの額に向けて銃口をサイティングする。  その双眸が、淀みのない冷たい光を放つ。  テイラーは思わず息を呑んだ。 「君は強い『昏きもの』だ………しかもマフィア。殺れる時に殺っておかないと後悔しそうなんでね」
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