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なぜだかこの人を見ると、ざくろを思い出してしまう。   「ずーっとぶつぶつ言ってましたけど、どうしました?」     三浜さんが近づいてきたのにも気づかなかったくらい考えこんでいたのか…    「いや、ちょっと疲れてるだけだから大丈夫だよ。ありがとう」     「いえ、それならいいんです」 三浜さんは少し頬を赤らめたように見えた。     「…あっ、これ…息子さんですか?」   パソコンの横に置いてある正哉の写真を指さす。     「うん、正哉っていうんだ。かわいいだろ? 」 「はい、とっても」 「目がさ、俺に似てるんだよ」 「あぁ、そういえばパッチリしてて似てますね」 「まだ他の写真もパソコンに入ってるからさ、よかったら見…」 「ぶっ」 三浜さんが吹き出した。
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