1人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
遠恋なんて、大したことない。
そう思った。
「聞いて!あいつまたドタキャンしたぁ~。」
泣きながら電話をかけてきた友達に、あたしはいったい何度目になるかわからない言葉を投げつけた。
「別れれば?」
一瞬の、間。
「でも好きなんだもん。」
やだよ、そんなの。
なんて消え入りそうな声で呟く。
受話器ごしにすすり泣く音が聞こえて私はまた後悔。
でもあんたの彼氏は近くに居るのに、ドタキャンばっかりじゃん?
私なんて、遠くて全然会えないのに。
「いーよね。彼氏、優しくて。毎日電話くれるんでしょ?あたしなんて近いのに、デートどころかメールもくれないもん。」
最初のコメントを投稿しよう!