遠い距離

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遠恋なんて、大したことない。 そう思った。 「聞いて!あいつまたドタキャンしたぁ~。」 泣きながら電話をかけてきた友達に、あたしはいったい何度目になるかわからない言葉を投げつけた。 「別れれば?」 一瞬の、間。 「でも好きなんだもん。」 やだよ、そんなの。 なんて消え入りそうな声で呟く。 受話器ごしにすすり泣く音が聞こえて私はまた後悔。 でもあんたの彼氏は近くに居るのに、ドタキャンばっかりじゃん? 私なんて、遠くて全然会えないのに。 「いーよね。彼氏、優しくて。毎日電話くれるんでしょ?あたしなんて近いのに、デートどころかメールもくれないもん。」
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