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そんな才色兼備って言葉が良く似合う鳥宮だが、それは表面上だけであって内面までも完璧な人間とは言い切れない。寧ろ内面は耐震性皆無の建築物よりタチが悪いだろう。
その最たる例が人間付き合いの悪さだ。話しかけても大半が流されるし、たまに口を開いたと思えば傷付くような言葉ばかり。悪口――とは違い、その人の悪いとこを指摘するのだ。
まあ言ってる事に誤りはないところから察するに、本音を言わずにはいられないタチなんだろう。言わば毒舌家。
それ故、鳥宮の友達は小説くらいで、クラスメートどころか他校の生徒すら鳥宮に話しかけようとはしない。無駄なところで知名度高いのよね。まあ女子の一部はファンクラブなんて訳の分からないものを作ってるらしいけどね。
そんな鳥宮と何故私が一緒に居るのか――それを一言で説明すると、運がなかった。悪運が自慢である私だが、悪運という言葉に二種類の意味合いがあるのを忘れていたんだ。
悪運、悪いことをしてるのに意外と良い結果を持たらす運。及び運が悪い事。
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