直球少年

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「まぁ、最近のガキは巧くなる事よりも、自分のプライドの方が大事なのかもナ。  もしお前もそうなら、家で尻掻きながら漫画でも読んで充実した日曜を過ごせばいい」  そう言って、俺は公園を後にした。  俺の背中に向けてガキが叫ぶ。 「調子乗んな! 俺は明日も来るからな! アンタこそ、『やっぱトランペットなんて教えられません』つって、俺に頭下げなくて済む様に、尻掻きながらせいぜい勉強しとけよ!」 「ハッ! つくづく生意気なガキだぜ」  振り返らずに片手を挙げる。  俺はコンビニで弁当を買い、アパートに帰った。  明日、やる事ができた。
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