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亜由美「恭介、由芽ちゃん、遅刻す………」
そう言いながら亜由美は部屋を覗き込んで絶句した。
亜由美「なぁにやっってんだああぁぁぁ!?!?」
兄、恭介が妹、由芽の上に馬乗りになっていた。
しかも恭介の両手は少し物足りない由芽の胸を鷲掴みにしている。
恭介「ぁ、いやっこれは…………」
亜由美「問題無用!!」
その日、恭介は一日中頭がヒリヒリしていた。
亜由美「もぉ信じらんない!実の妹の胸を鷲掴みにするなんて!はっ、もしかしてそっちの趣味が…」
恭介「違うわい」
朝の通学路、あちらこちらに学生がいる。
恭介は何度も絡んでくる亜由美が鬱陶しくなったのかとうとう適当に流すだけになっていた。
由芽「お姉ちゃん、助けてくれてほんとにありがとう」
由芽は亜由美に抱きつきながら何度もお礼を言う。
亜由美「ヨシヨシ、恐くなったらいつでも私のところにおいで」
由芽「うん♪」
恭介「はぁ~(ハハハ)」
恭介は溜め息をつきつつ内心笑っていた。
恭介(こんな日がずっと続けば……)
恭介はいつもこう思っている。
“ここ”での明日はもう来ないことを恭介は知るよしも無かった
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