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俺にはやっちゃんという親友がいる。
幼稚園からの腐れ縁であり、いつも一緒だったやっちゃんが、入院したって聞いたのは6月の事。
電話で「退院したら飲みにでも行こうな」なんて話していたけど、お見舞いには行かなかった。
会うのが少しだけ怖かったんだ。
普通の人なら誰でも落ち込むハズなのに、「しょうがないさ」と言って電話口でやっちゃんは笑っていた。
思えばやっちゃんは昔からそうだった。
当人ばかりじゃない。
やっちゃんの笑顔には俺だって何度も救われた。
やっちゃんは、俺が落ち込んだときも、家出したときも、いつも側で笑ってくれていたんだ。
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