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「え、毎回、今日みたいに2時間くらい説教してるの?」
「長いときはもっと長いですよ。平均が今日くらいですかね」
ハクの説教って2時間以上もかかるくらい長いんだ……。そもそも、かぐやは一体何をしてそんなに怒られているんだ?
「でも、今日は人間に化けてませんでした。子猫のままでしたよ。疲れてるから、人間になれないって言っていました」
ということは、やっぱり手紙に書いてあったことは全部本当なのかな? だとしたら……。ううん、あれはきっと、毒舌ハクの嫌がらせか何かだ!!
「うん、絶対そう!」
「え? 何がですか?」
「あ、ごめん。こっちの話」
いかんいかん、思わず声に出してしまった。だって、そう自分に言い聞かせておかないと気が狂っちゃいそうだよ……。もう、違うことに頭を切り替えよう。
「かぐや。僕、ハクのためにお粥作ってくるよ」
「お粥、ですか?」
「うん。かぐやはハクをみてて」
僕が立ち上がると、かぐやも続けて立ち上がった。
「かぐやも作ります!」
……君の料理は核並みの破壊力を持っているということを自覚してほしい。
「だ、大丈夫だよ。僕だけでも出来るし、ハクが独りぼっちになっちゃったら可哀想でしょ?」
そう言うと、かぐやは少しばかり不満そうに顔を歪ませたが、やがてコクリと頷いた。
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