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『ははは、彰が苦しんでいる姿を見るのも、なかなか愉快ですね』
「な……っ!?」
こ、こいつ毒舌だけじゃなくて腹黒でもあったのか!! くそ、人を小馬鹿にしたようなこの薄ら笑いが果てしなくムカつく!!
「かぐや、ハクも食べたいって!!」
『んな!?』
素っ頓狂な声をあげて振り返ったハクに、僕は勝ち誇ったような笑みを見せてやった。フハハ、同じ苦しみを味わうがいい!!
『か、かぐや様違いますから──』
「ふふ、心配しなくても大丈夫ですよ。ハクの分もちゃーんとありますから」
『や、だから……っ!!』
ハクの必死の抵抗も虚しく、殺人兵器はハクの口へ押し込まれた。
『ぎにゃあぁああぁー!!』
ちょっと猫っぽい奇声をあげながら床を転げまわるハク。おぉ、効果は抜群だ!!
「ささ、彰もどうぞ?」
「え!? いや、僕はもう……」
「遠慮しないで」
「全くもってしてませ──ちょっ、いや、やめてー!!」
「はい、ハクももっと食べてくださいな」
『ふぐっ!?』
────こうして上杉家のリビングには、1人と1匹の死体が生成された。
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