始まりは、白い封筒

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「えっと・・・私のこと、知ってます?先輩?」 ありったけの記憶の引き出しをすべてこじ開けて記憶を掘り出そうとしても、やっぱり見覚えは無い。俺を先輩と呼んでいる以上、後輩であることには間違いないと思うのだが・・・ 「・・・ごめん、わからない」 俺はそう言って、首を横に振った。 すると彼女は少し残念そうな顔をした。 「そうですよね、先輩は、私とは面識はないはずですから」 確かに面識は無い。 「じゃあなんで俺を知ってるの?」 「・・自分の知らないところで自分を見ている人って、意外にいるものですよ?」 ・・・って。 それって、
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