始まりは、白い封筒

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「・・・ふう、やっと終わったなぁ」   長々しく、鬱々としたテストの補習の時間が終了し、俺は机の上にバラバラになっているプリントをファイルに挟んだ。 前回のテストのクラス平均点があまりにも低い点数だったために、まともな点数をとった俺も巻き込まれ補習をしなければならなくなった。先生が言うには連帯責任らしいが、そんな責任を押し付けられる覚えは俺には無い。 「終わったな、帰ろうぜ!」 いつも一緒に帰宅している友人に話しかける。   「あ、わりぃ、今日俺親に買い物頼まれててさ、町まで行かなきゃいけねーんだ。悪いが今日は一緒に帰れないわ」 「そうか・・ならしかたないな。じゃあ、お疲れさん」 「またな」 俺は一人で教室を出て、ただただ似たような、面白みもなんとも無い毎日を少し空しく感じた。
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