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また泣き出した。
どうしよう。困った。
非常に困った。
どう対処していいか皆目わからん。
だいたいにしろ、こんな経験は初めての事だし。そりゃ、自分1人が喧嘩に巻き込まれたりってのはあるが、誰かを助けるのは初めてだった。
「参ったな…」
じっとチビ助を見ると意外にも綺麗な顔立ちをしているなと思った。
睫も長めだし鼻筋もすっとしていて、唇は薄すぎず暑すぎず。
女みたいだな。
俺のチビ助に対する第一印象がこれだった。
「お前、歩けるか?それと名前、教えてくれないか」
「歩けるよ。……遥季。長岡遥季」
「この辺なのか、お前…遥季んち」
「あ…うん、多分」
そう言うとうつむいてまた泣き出した。
「おい、もう泣くなよ。とりあえず、一回家にこいよ。泥だらけで帰ったら親子さん心配するだろうし、口切ってるだろ、手当てしてやるよ」
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