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姫野と田中は午前の授業を終えて、学食で昼食を食べている。
「あれ、珠理それだけしか食べないの?」田中がお好み焼きをほうばりながら言った。
「うん、ちょっと朝に食べたハンバーガーが胃にもたれちゃって」姫野は小さなあんパンを食べている。
田中はお好み焼きにサラダ、それにライスも食べている、姫野にしてみれば、たとえ朝食を抜いても食べきれる量ではない。
「まさかダイエットじゃないでしょうね、駄目だよ、今でさえそんなにスタイル良いのに、それ以上に何が欲しいって言うの?」田中はフォークでサラダを刺して、口に運んだ。
確か、お好み焼きとライスを一緒に食べるのは関西人だったと思う。
「優って関西人だっけ?」姫野が尋ねた。そういえば、以前に田中が自分は関西人だと言っていた気がする。
「そうだよ」田中は微笑んだ。「せやからマックやのーてマクドやでぇ」
(そっか、関西はマクドっていうんだった)
姫野はあんパンの最後の一口を口に入れて、ゴミを捨てに立ち上がった。
姫野がゴミを捨てて戻って来ると、田中は既にお好み焼きとライスとサラダを平らげていた。凄まじいスピードである。
二人は立ち上がり購買に行くことになった。
田中は早足で皿を乗せたトレイを返却口に持っていき、二人は食堂を出た。
しばらく歩いて購買についた、購買には本や雑誌、それと文房具まである。
そこで田中は雑誌を、姫野は文房具を見た。
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