A new school life

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しかし、ハイド以外にレイと組んでくれる人がいないのもまた事実だ。 考えてみればそれも当然。 自分達の十分の一、基礎魔法二発分の魔力しか持たない落ちこぼれと組んでも自分達のためにはならないと考える者がほとんどだからだ。 魔法抜きの体術でもまたしかり。 定期テストには模擬戦という科目もあるが、魔法無しでの体術だけで勝てる程この世界は甘くはなかった。 レイは武器を用いた体術ならクラスの真ん中辺りの実力があるとハイドに言われたことがある。 しかし百六十二センチ四十七キロという女性とさして大差のない華奢な身体と、体術だけの手合わせなんてこの学園ではほとんどしないという事実故にクラスメイトには『体術も落ちこぼれ』と思われている。 というわけで結局レイは途方にくれているのだ。 「ちょっとカッコつけたはいいですけど墓穴を掘ってしまいましたね……」 演習場の端で一人うなだれるレイ。 そんな彼が辺りを見回すと、自分と同じように途方にくれている少女を見つけた。 背の高さはレイと同じくらいで、茶髪のポニーテールが印象的な女の子だ。 手足は今にも折れてしまいそうなほど細い。 か弱いという言葉がピッタリの少女だった。 彼女も僕と同じような境遇なんでしょうか。まあ僕以上の落ちこぼれだとは考えられませんが。 レイがそんなことを考えながら彼女を眺めていると、不意に彼女がレイの方を向いた。
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