一章 <教 供 協(キョウ)>

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かつてこのエンバース大陸にはジョエル、と呼ばれる神の子がいた。 その身に宿りしは、遥か昔に創造神リエイテ神との神間戦争を経て封印された属性神。 しかし属性神は時を渡り、精神体なら封印から出られるようになった。 そして宿せられる器を探して、《神の間》からの復活を目論んでいたのだ。 属性神の復活を阻止する為、人間達はジョエルを殺害した。 殺害し続けた。 長きに渡って、それを繰り返していた。 生まれて殺して。 ただひたすらに、堂々巡りをしているだけであった。 しかし。 一年前にそれが打ち砕かれた。 一部のジョエルとオーフェンドの者が世界を変えたのだ。 神が残してくれた幻の如くの希望、《リエイテ神の鍵》を見つけ出したのである。 先人達が願った一縷の望み。 様々な苦難を経て絶体絶命な危機に陥りながらも《リエイテ神の鍵》を使い、再び属性神を封印する事に成功したジョエル達。 永きに渡って繰り返された人と神との抗争に、終止符が打たれたのである…。 そして、一年後。
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