そうやって続いていた『今』

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立ち回りと習得スキル次第では、マジシャンは数少ないソロで二次転職を狙える職業だと聞いたものだが……。 しかし、ミョルニール山脈でアルギオペを狩れば火力不足で精神が参ってしまい、かといってホルンを狩っても効率は最悪である。 アルデバランの時計塔なんて、近寄る気にもならない。 つまりは。 結局は、「念属性ってなんだか格好よさそうだ」と念属性魔法ばかり先行して習得してしまったこの俺が、落ち零れなだけなのだった。 「…俺は強さなんて求めてないってのに。 もっともっと知識を蓄えてセージ-賢者-にさえなれば……はぁー。無理か」 だんだんネガティブになりつつある思考を宥めて、寄って来たポリンを杖の先でちょいちょいとつつく。 ぷよんぷよん揺れるピンク色の球体に僅かに癒されつつも、相変わらず気分は最低ラインを爆走中だ。 「……暇だなぁ」 「そうだねぇ。僕も暇してる」 「……は?」    
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