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『お~着いた!王都だ!小さい頃にお祭りで来ていらいだよ。夜の間にアイギスに背負ってもらったらあっという間だったね!』
王都の城壁が見えてきたのに気づいたハーリィが歓喜の声をあげた。
(『シッ!誰かに聞かれたら頭がおかしいと思われるぞ?』)
アイギスがハーリィの頭に直接話し掛ける。
『あ、いけなぁい♪町では気をつける。いつものクセでね。店じゃ話し相手がアンタだもん(笑)でも城壁の外なんて滅多に人なんていないわよ。』
ハーリィはそう言いつつもキョロキョロと見渡す。
(『まぁ、ざっと見渡したところ人はいないがな。』)
『ほらぁ、アイギス気にしすぎよ。フフフ♪』
斜め右上の空間に微笑むハーリィ。
(『とにかく俺はこれから黙っておくから自分で何とかしろよ?危ない時は助けるから心配するな。』
『はいはーい♪』
ハーリィは城壁の入口で身分証明をし、町に踏み入れた。
ウドイカッホ町にも生活する上での店はあるが、王都とは比べものにならない。
上流貴族も多い土地柄、様々な趣味的なものや珍しい食べ物が並ぶ。
『わぁ~素敵!』
ハーリィは綺麗な石のついたイアリングに目をキラキラさせた。
『でも高くて買えないわ。きっとハバネロのお菓子で成功させて買ってみせるわ!』
『ん?お姉さん、ハバネロ知ってるんでしゅか?』
ハーリィの真後ろから夕食の買い物をしに来ていたペンギンが声をかけた。
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