硝煙の香り

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『例の二人だ。』 「レッジャーノ・パルミジャーノか!」 通信機の向こうから微かに銃声が聞こえる。 トールも、声は冷静だが追い詰められていると言う空気が感じられた。 すこしだけ考えるような仕草をした後、サクはトールに指示を出す。 「そこから赤い看板の大きいデパートがみえるか?」 『……あぁ、見える。』 「そこの三階に行け。」 『わかった。』 通信が切れると、サクは今の戦場を後にし、デパートに向かい走り出した。
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