硝煙の香り

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「今だ、撃て!」 突如、サクの声がフロアに響き渡る。 ―――ガガガガガガガガッ! ドガガガ! ガガガガッ! 直後に複数の銃撃の音。 「援軍ッ!?」 パルミジャーノが慌てその場を跳び退くと、レッジャーノも反対側に跳んだ。 「………ペテン師め。」 トールがそう呟いて。 階段から、いまだに銃撃音の鳴り響くフルボリュームの携帯音楽プレイヤー、それを手に持ったサクがにやけながら立っていた。 「王子様が助けに来てやったぜ。」 「頼りねぇ王子様だな…。」 「うるせぇよ、トール。」 サクはパルミジャーノ・レッジャーノの二人に威嚇射撃をしながら、トールと合流した。 「さぁトール、片付けるぜ。」
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