硝煙の香り

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そこには案の定、周りを警戒するトールの姿。 こちらに気づき、ライフルを向けるが…遅い。 パルミジャーノは銃身を蹴り跳ばすと、ライフルはトールの手を離れ少し遠くの床に転がった。 「あは♪今度こそチェックメイトだよ。」 パルミジャーノが銃口をトールに向けるが…トールは涼しい顔でパルミジャーノを見返した。 その態度が気に入らないパルミジャーノはイラつきながらトールに言う。 「降伏しな!もう逆転は無理だよ!」 「……Aclassにはペテン師がいるのを忘れたか?」 パルミジャーノは眉を寄せる。 (もしかしてリーダーはトールじゃなくて…?) 一瞬、できた心のスキをトールは見逃さなかった。 「サクっ、今だ!」 トールはパルミジャーノの背後に向かって叫んだ。
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