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嘆いているのはボサボサした黒髪の青年。
名前はサク、傭兵見習いだ。
わしわしと頭をかくと、銃をホルスターにしまった。
「相変わらず天才的な下手さだな、サク。」
「うるせぇよ、トール。」
サクが振り向くと、丁度出入口あたりで壁に寄りかかり煙草をふかしていた。
彼はトール、サクと同じく傭兵見習いだが、実力はおそらく全校でトップだろう。
「午後から模擬戦だ、そろそろ行くぞ。」
トールはそう言うと、サクに背を向けて歩きだす。
サクもその後に続いた。
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