硝煙の香り

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サクは戦闘能力は人並み以下で成績も悪い、しかし戦術家としては人一倍長けていた。 Aclassの指揮官はいつもサクと決まっているのだ。 外に出ると同時に、模擬戦開始のブザーが鳴り響く。 そしてAclassは散る。 灰色のビル群をすり抜けて、サクはCclassのターゲットを探す。 遊撃隊八人を四人づつに分け、ふたてにわかれる。 「…。」 サクは片手をあげ、他の三人を止める。 目を閉じて耳を澄ませると… …ザッ………ザッ…… かすかに足音が聞こえる。
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