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それからずっと俺は先輩を抱いている。
「学校に用?何?」
「用は貴久とのセックス。でも出来なかったから」
陽子先輩の事は、結構分かる様になった。
先輩が俺に抱かれている時、先輩の目には俺が写っていない事。
副会長が好きだという事。
今は、俺の他に会長とも関係を持っている事。
悪い奴らと付き合ってる事。
そして、今もしているその仕草。
「今日は不機嫌なんだね。会長と出来なかったから?」
先輩は苛々したり、何か考え事をしたりすると赤く染めた髪を弄るんだ。
「碧ってほーっんと、良くわかるよね」
「先輩は素直だから」
「きゃは。素直なんて初めて言われたけど」
ニコッと笑う先輩の顔が、いつも俺は可愛いと思っていた。
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