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何だかんだ言っていたが、しっかり2人ともついて来た。
病室のドアをノックして、ガラリと開く。
そこには、物悲しげに窓から景色を見る紫の姿があった。
「あ……高杉さん。北島さんと凜子ちゃんも来てくれたのですか。」
入ってきた俺達に気付いて、挨拶をする。
俺も一言挨拶をし、ベッドの隣に腰掛けた。
しかし、何気なく振り向くと……凜子と北島は不思議そうな顔でキョロキョロしていた。
「……どうしたんだ?」
「……あ、ああ、紫……そこに居たの。」
「ごめんごめん、ちょっと疲れてたみたい。一瞬どこにいるのか分からなかったよ。」
……どういう事だ?
紫は目の前にいたというのに、気付かなかった……?
「お前ら大丈夫か?ちょっと眼科行った方がいいぞ。」
「……やだな、ちょっと疲れてるだけよ。」
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