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「朝から馬鹿な事言ってないで今日はクラス替え発表なんだからさ、遅れると見逃すわよ。」
凜子は俺の腕をとり、グイグイと引っ張る。そんなに急かさなくてもクラス替えは逃げやせんって。
いや待てよ? ポジティブに考えるんだ高杉亮太。まさか……
「そうかそうか、そんなに俺と同じクラスになりたいか。」
次の瞬間、俺の頬が何かが陥没したような生々しい音をたてる。ぐにゃりと揺れる視界が何とも気持ち悪い。
てか、グーで殴りましたよこの人。
「可愛い女の子の前に死体がありました。刺殺、撲殺、絞殺の三種類のうち、どの死因でしょうか。さあどーれだ?」
にっこりと笑う凜子からは、殺意以外の何も感じられなくて……うん、朝からちょっとからかいすぎたようですね。
「さあ遅刻するから急がなきゃっ!!」
そう叫ぶが早いか、俺は凜子から全力で逃げ出していた。とりあえず一刻も早く、こいつからにげないと殺されるっ……!
それと、自分の事を可愛いって言っちまう所がまた……いやまあ、こんな暴力的な女の子だが顔は可愛いんだけどさ。
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