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一体、俺は何をすればいいのだろう?
その夜、俺はベッドの上で考えこんでいた。
忘れられていってしまう紫……それは、紫の消滅を意味している。
いきなり消滅するのではなく、じわじわと存在が薄くなっていく。
そんな事になったら、紫の心は耐えられないだろう。
誰かの運を分け与えるのはどうか?と紫に聞いてみたのだが、それも駄目らしい。
確かに応急処置的な事はできるが、その延命措置は本当に一時的だそうだ。
まあ、一生分の運なんて……そうそう手に入るものではあるまい。
「あー八方塞がりじゃねえか!!」
頭を抱えてベッドに倒れこむ。
運命なのか?これが運命なのだろうか?
そうだと言うならば、あまりにも残酷であまりにも報われない運命。
こんなものを作った神様なんて、俺は絶対認めたりはしない……
そんな事を考えているうちに、俺はいつの間にか深い眠りへ落ちていった……
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