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「……ん……お兄ちゃんおはよー。」
「あ、ああ、おはよう。」
いやー、愛美の顔を直視できません。
非常に申し訳ないというかすいませんというか……
「愛美、何で俺のベッドの中にいたんだ?」
「いつも通りお兄ちゃんを起こそうと思ったんだけど……」
ちょっと気まずいような表情を浮かべ、愛美は語る。
「実は私、今日は一時間早く起きてたの。それをお兄ちゃんの所に来て気付いて……それで、いつの間にか寝ちゃってた。」
ほう……まあ、とりあえず納得はした。
しかし、もうちょっと気をつけてくれよな?
下手をしたら、俺は取り返しのつかない状態にまで陥っていた可能性だってあったんだから……
「まあ、いいや。朝飯を食おうぜ?」
「あ、うん。今から用意するね。」
こんなたわいのない話をしている最中でも……俺の頭には紫の事が大きく壁となって立ちふさがっていた。
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