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太陽光がやけに眩しくなった
目を開けているのが辛い
「そんな…!!まだ言いたいこといっぱいある!!」
「そうかー、全部聞きたかったわー…」
薄目のむこうで
藤原が微笑んだ
「藤原!!嫌や!!この手離したら絶対許さへんからな!!」
「俺かて…離したないよ…」
声が震えている
泣いてるん?
確認したいけど
眩しすぎる
「じゃあ絶対離すな!!な!?」
「井本…」
頬に冷たい手が触れて
唇に愛が押し当てられた
それを実感する間もなく
両方が離れた
繋いでいた方の手も
一緒に解かれた
「お前…離すなって言うたやんか…」
「 」
遠くから
何か言った
聞き取れず
聞き返した
「え?なんて?」
「お前が空を見てた時、俺はお前を見ていた」
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