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「こんにちは。すみません少し確認したい事があるのですが」
正午過ぎ、香緒里のオフィスに志津里がやって来た。
「もうすぐ昼休みなんですが、作業しながらでもいいですか?」
「すみません、お待ちします」
その気遣いはあまりうれしいものではなかった。さっさと用件を済まして帰って欲しかった。
「いいです。用件をお願いします」
「ありがとうございます。ではお言葉に甘えて。あの、事件の夜に皆さん食事会を行ったそうですが…」
「その事には何度もお答えしましたが」
香緒里は繰り返される質問にうんざりしていた。
「そうなんですけど、僕が知りたいのは食事会を始める前の事なんです」
「始める前ですか?それはどういう事です?」
香緒里は志津里が何が知りたいのかがわからなかった。
「だから中華料理店には皆さん一緒に行かれたのか、それぞれが現地集合したのかというような事です。ここの事務所から徒歩でも近い場所なので…いかがですか?」
そんな事を知って何になるのか?香緒里はそれがわからなかった。
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