流れ行く時の中で

１ 散りゆく桜

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『さ…斎藤さん！』

あるときは、大正時代の八百屋。

『あ？誰ねおみゃあさん』

『平助、さん 』

あるときは、太平洋戦争初期、海辺。

『なんじゃい？どっかであったっけの？』

『原田さん、ながくら、さ…』

あるときは、太平洋戦争半ば。橋の下。

『なにゆうとーね！？そげな名前やないわな』

『いや…！！近藤さん！土方さん！』

あるときは、太平洋戦争末期。カミカゼの飛行場。

『『それでは、行って参ります。
敵艦により多くの被害を与えるまで…決して撃ち落とされはしません！』』

いや

いやだ…！　

また 私を

私を、おいていくんですか…！？

『『行って参ります！』』　

「いやあぁぁぁぁ！！」