終焉の闇~邂逅~

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 ミカエル達が足早にアルヴィス達の元に駆け付けると、フィレイスが、円を作って隣にいる人と手を繋いでちょうだい、と指示をする。 「あ、はい」 「わかった」 「……」  意味もわからないまま、ミカエル達は円陣を作り隣に立つ者と手を握る。一同の後ろに立つパトロクロスが、旅に出る一行に向かって激励の言葉をかける。 「辛く果てしない旅路になると思いますが、どうかお気をつけて。もし何か迷ったりしたらいつでもいらして下さい。何かの助言くらいはできると思います」 「パトロクロス様。本当にありがとうございました」 「お世話になりました、パトロクロス様」 「バイバ~イ、パトロ」 「こ、こらエリエル!!」 「あはは、気にしないでください。むしろボクは、エリエルさんくらいの砕けた話し方の方が好きですから」 ――“パトロ”って初めて呼ばれたけど……なんか嬉しいな。  一同が頭を下げ、別れを済ませるとフィレイスは目を閉じ、集中を始めた。やがて淡い光が一同を包み込むと、円の中心に置かれた星の羅針盤から爆発したような光が放たれ、次の瞬間には一行の姿は消えていた。  残されたパトロクロスは、頭上を見上げながら彼らの無事を、心の中で祈った。 「……」 ――皆さんに、煌めく星々の加護が共にあらんことを。  旅路の鐘が鳴らされ、扉は邂逅の鍵によって開かれた。彼らの旅がどのような結末を迎えるのか。  全ての世界の運命は、終焉の闇を払う運命にある彼らの手によって託された……。 終焉の闇~邂逅~END…… 挿絵(作画)提供~琴まさみさん 挿絵(着色)~作者image=445181317.jpg
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