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「それではアルヴィスやフィレイスの二人と我々が一緒にいるのでは矛盾が生じてしまいますが?」
「この二人の場合、“彼の者”の命によって特別に異世界への干渉が許されているんですよ」
「彼の者……?」
「まぁ、敢えて名は出せませんが、神に近い者、とだけ言っておきましょうか」
アルヴィス達が干渉を許されているのならばなぜ自分達は異世界に行き来できるのか……。
世界を闇に包み込み、消滅させたあの化け物はどこから現れ、なぜ世界を消滅させたのか……。
そして消滅した自分達の世界は、世界の人々は助かるのか……。
連続で問い掛けるミカエル達に、パトロクロスは嫌な顔一つ見せる事なく質問された順に答えていく。
「まずあなたたちが異世界に赴く事が出来るのは、一言で言うと運命だからです。そして、あなたたちの世界に現れたあの者は時には“調整者”とも時には“常闇の皇(トコヤミノスメラギ)”と呼ばれる存在……名は深淵(アビス)。そして、あなたたちが住む世界は確かに闇に飲み込まれて消滅はしましたが完全に消滅されたわけではありません。完全な消滅にはまだ時間があり、今は一時的な封印状態にあり世界の時間は完全に停止しています」
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