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少し時間が経つと美紗は2人分の料理をお盆に乗せてオフィスのテーブルの上に持って来た。
「大上さん、晩ごはんですよ~。
……あれ?聞いてないのかな?」
美紗は大上に晩ごはんが出来たと呼びかけたがどうやら大上はコンピュータの前で考えこんだ表情で耳には入ってないようだった。
「よっしゃー!
今日は鮭のバター焼きと豚汁か~。
うまそ~。
いただきま~す!」
良太は箸を持ってさっそく食べようとしたが……
「こら~!それは大上さんの分よ!
勝手に食べたらダメ!」
そう言って怒った美紗は近くにある机からえんぴつにスクリュー回転を加えて良太めがけて投げた。
えんぴつは直線上にポスッという音をたてると良太の頭に命中した。
「痛って~!
冗談だって。
大上さんと美紗を置いて食うわけねぇだろ」
「良太の場合は冗談に聞こえないの!
もしつまみ食いしたら朝食のコーヒーにわさびとからしを入れるからね」
「どんな罰ゲームだよ。そんなコーヒー飲んだら絶対、腹壊す上にトイレに1日引きこもることになるぞ」
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