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「キモチワルイ…」
その一言から何も言葉を交わさずに砂浜に寝そべる二人
波の音だけが『この無音の空間』を支配していた。
どれ位そうしていたか解らないが、少女は徐に起き上がり歩き去って行った。
残された少年は、去って行く少女を見つめる事しか出来なかった。
やがて、少年も起き上がり歩き出した。
そして、数時間歩き回った末に辿り着いたのは、ボロボロになって地表から丸見えになっている『ネルフ本部』だった。
当たり前だが電気は遮断されてるようだ。
少年は手動で開けられる場所から中に入り込み辺りを見回した。
そこら辺に散乱している服とオレンジ色の液体
そして…
生々しい血痕だった。
それでも少年は中を歩き続けた。
そして、エレベーターの前で立ち止まり、下へ降りるボタンを押した。
今、思えば必然だったのかも知れない。
電気が通っていたらしくドアが開いた。
そして少年は最下層へのボタンを押して下って行った。
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