序章~別れ…そして始まり~

2/3
前へ
/51ページ
次へ
「キモチワルイ…」 その一言から何も言葉を交わさずに砂浜に寝そべる二人 波の音だけが『この無音の空間』を支配していた。 どれ位そうしていたか解らないが、少女は徐に起き上がり歩き去って行った。 残された少年は、去って行く少女を見つめる事しか出来なかった。 やがて、少年も起き上がり歩き出した。 そして、数時間歩き回った末に辿り着いたのは、ボロボロになって地表から丸見えになっている『ネルフ本部』だった。 当たり前だが電気は遮断されてるようだ。 少年は手動で開けられる場所から中に入り込み辺りを見回した。 そこら辺に散乱している服とオレンジ色の液体 そして… 生々しい血痕だった。 それでも少年は中を歩き続けた。 そして、エレベーターの前で立ち止まり、下へ降りるボタンを押した。 今、思えば必然だったのかも知れない。 電気が通っていたらしくドアが開いた。 そして少年は最下層へのボタンを押して下って行った。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

480人が本棚に入れています
本棚に追加